会議室内の日射を考慮した空調解析

概要

ガラス張り面を有する会議室を対象として以下を考慮した室内の空調伝熱解析を行います。

  1. 太陽の日射
  2. 空調設備
  3. 換気設備

太陽の日射の計算にはAnsys Fluentの太陽カリキュレータ機能を使用し、緯度・軽度・日時を指定することで任意の場所での日射量を算出して相当の熱量を伝熱解析で考慮します。

今回は 8月5日15:00@東京都庁位置を想定した日射量で解析するものとし、 ガラス面が南向きの場合と南西向きの場合の2パターンでの比較を行いました。

会議室

技術情報

使用ツール

Fluent2022R1
太陽カリキュレータ

キーワード

日射、太陽負荷、伝熱解析、空調解析

詳細

解析モデル

  • 日射がガラス面から室内に入射する際は日射量の内、室内への透過分を熱源として考慮する。
  • エアコン及び換気設備のある会議質を対象とする。

  • ガラス面の向きを2パターン用意。
  • 8月5日15:00 @東京都庁位置の太陽位置からFluentの太陽カリキュレーター機能により日射量を算出し熱源として考慮した。

解析結果

  • 南西向きの場合は室内が高温になっています。南向きと同じエアコン設定では十分に空調できないことが分かります。
  • 快適な温度にするためにはさらにエアコンの温度を下げる必要がありそうです。

  • 南西向きの場合、エアコンの吐出温度が何度であれば快適な温度になるか追加解析をしてみました。
  • エアコンの吐出温度を10℃程下げることで適温になりました。
  • 平均温度を比較すると約2℃程異なるので、実際はエアコンの設定温度を2℃下げる必要があり、消費電力としては20%程増加する予測となりました。

事例は以上です。